#5 パンダ

パンダの指は6本あるらしい。

そう、日本では上野動物園などで見ることのできる白黒の熊のことだ。実を言うと冒頭の文は大嘘である。本当は人間と同じようにパンダも5本指なのである。

人間と一緒といっても実際は指の本数だけで構造はやや異なる。人間の親指は他の指を向かい合わせにできるような構造になっている。物を掴むときには大抵そのように使うはずだ。猿などの人間に近いような動物もそのようになっていると思う。だから物を掴んで使用することができる。しかしパンダは違う。パンダの指は平行になっていて親指を他の指と向かい合わせにすることができない。なのに皆さんご存じのように笹を手に持って食べていたりする。

その秘密は手の付け根にある骨である。パンダはそこを器用に使って笹を持っている。これが冒頭の6本目の指のことだ。これは将来的に見ると嘘ではなくなる可能性もあるのだ。この6本目の指に当たる骨はパンダのみがもっている物ではない。他の動物だって持っている。しかしパンダほど発達しているわけではない。パンダは笹を食べるときにいつも使用している。そのため少しづつ進化をしているようなのである。

未来の動物園ではパンダは6本指になっているかもしれない。でも、我々がそれを見ることができない遠い未来の話だけれども......。

補足:ここで言うパンダはジャイアントパンダの事である。レッサーパンダもそうなのかは知らない。おそらく違うとは思う。